こだわりを持って仕事がしたい。原型職人のジュエリーに対する想いとは?

オレフィーチェのジュエリーを作っているのはどんな人?気になる方も多いはず。今回は、ジュエリー製作の基点となる「原型作り」を担当する職人、菊地さんにお話を伺いました。

オレフィーチェの自社工房で原型師として活躍する職人、菊地さん。

ものづくりに対する熱い思いや、ジュエリー製作を行うときのこだわりなどをお聞きしました。

職人の目線で選ぶおすすめジュエリーや、7月末発売予定の新作もちらっとご紹介します♪

<Shining person Profile>

菊地さん

原型師

フィギュア製作の会社で経験を積み、オレフィーチェの自社工房に入社。

真面目な性格と時折垣間見えるユーモラスな一面で、職人仲間やデザイナーからの信頼も厚い愛されキャラ。



<インタビュアー担当>

企画 さいとう

今年の春にカスタマーチームから企画チームに異動。

商品企画にも携わることになり、今まで以上に商品について深く知りたいと思うように。

着用モデルや生配信のインスタライブにも出演中。ジュエリー所持数はオレフィーチェNO.1。



<インタビュアー担当>

管理 おそめ

オレフィーチェの商品管理チームに所属し、工房の製作チーム(職人)との交流も深い。

在庫商品の状況確認や工房への発注の橋渡し、仕上がり商品の検品、テレビや雑誌等への衣装協力の窓口も行っている。

商品やジュエリーについての知識はオレフィーチェNO.1。実はTwitterの中の人。

きっかけ

オレフィーチェ12周年記念を飾るインタビュー記事を担当することになったさいとうが、真っ先に思いついたのはジュエリー職人へのインタビュー。

この機会に、オレフィーチェのジュエリーがどうやって作られているのかをお客様にお伝えするべく、工房の方々にアプローチすることに。

そこで白羽の矢が立ったのが、オレフィーチェの自社工房で原型師として働く菊地さん。

日頃から工房と商品についてやり取りを担当している商品管理チームのおそめと、3人の会話形式でインタビューを進めることになりました。

2次元を3次元にする仕事

◆さいとう
商品管理チームのおそめは、菊地さん含む職人さんたちと交流が深いですよね。

私のいる企画チームはデザイナーと関わる機会は多いのですが、実は職人さんとはあまりしっかりとお話したことがなくて・・・。

菊地さんが原型製作に携わっていらっしゃるということだけ存じているんですけど、具体的にどういうお仕事をされているのかお聞きしてもいいですか?

◆菊地
私は「新しいジュエリーを作る」ってなったときに、平面のデザイン画を基に、デザイナーのイメージしている形を立体に落とし込めるようにする仕事をしています。

◆さいとう
紙の状態から、まず菊地さんが形を作ってみるということですか?

◆菊地
そうですね。だいたい図面でもらったりすることが多いです。

◆おそめ
2次元を3次元に!

絵(デザイン画)の状態で、これは実現するのが難しいな、とか思ったりすることってあるんですか?

◆菊地

ありますね。実は(ジュエリーを)一個だけ作るのって簡単で、そんなに難しくないんです。

デザインの意図とかこだわりたいポイントを詳しく聞いている自分が作るだけだったらまだ簡単なんですけど、
これを同じ形・同じ意図で何百個も作ったり、ゆくゆく別の職人が同じものが作れるように原型に落とし込む調整をしていくのって結構難しかったりします。

▲現在は、CADというソフトを使ってジュエリーをデザインし、製品を作っていくことも。

◆さいとう
なるほど。量産という観点でみたら「ちょっとこれは難しいぞ」っていうボーダーラインがあるということですね。

◆菊地
そうです。だからデザインを単純に立体にするだけではなく、量産用の原型は、本当に若干、例えばコンマ1ミリとかそういう細かい調整をしてやっと出来上がります。

◆おそめ
コンマ1ミリって1ミリの10分の1ってことですもんね…細かい…。

◆菊地
数字で見ると細かい差ですよね。でもコンマ1ミリって、実はものづくりの場面では結構大きい差なんです。元のイメージを損なわないようにするにはすごく気を遣います。

◆さいとう
例えば、「このまま作ると、量産には向かないぞ。でも、デザイナーの意図はこういうことなのかもしれない、じゃあこうしたら実現できるんじゃないか?」みたいな提案もするんですか?

◆菊地
なんか、すごいことをしているような感じになってますけど(笑)、そういう提案とかさせていただいています。

◆おそめ
いやいや、すごいことをしてますよ!

◆菊地
(デザイナーや職人と)意見を出し合ってとかいう感じになりますけど、元のイメージに一致するように話をすることは多いですね。

▲シルバーでの原型が出来上がったら、鋳造の準備へ進みます。

◆さいとう
いろんな職人さんで意見をすり合わせて、一つのジュエリーを作り上げているんですね…!

ちなみに、風の噂で聞いたのですが、菊地さんは以前プラモデルの会社で働かれていたんですか?

◆菊地
プラモデル…とはちょっと違いますかね。でもジュエリーとは違う業界です。

どこまで言っていいのか分からないのですが…

◆おそめ

カットしたり、上手に伏せると思うので教えてください!(笑)

◆菊地
フィギュアとか、ああいう感じのを作ってましたね。あれにも原型があって。

○○とか、○○系を作っていました。

◆おそめ
記事に出せるように表すと、版権のあるようなデザインの物ってことですね。

◆さいとう

あのフィギュアの原型を作ってたんですか?

◆菊地
そうです。よくあるじゃないですか、○○で売ってるやつ。

◆さいとう
そういうのって日本で作ってるんですね!海外かと思ってました…

◆菊地
大量生産は海外なんですけど、最初の一個は私たちが作ってたりします。

◆おそめ
それも、デザインの意図をくみ取るんですね。版権が関わるとなると、いっそう厳しそうなイメージです。

◆菊地
すごく厳しいです。版権のあるデザインは。

◆おそめ
でも、それって、今の仕事とは違って、絶対に変えられない版権の規定がありそうなので、「提案をする」ということはあまりないようなイメージですが、その点はどうでしたか。

◆菊地
確かに提案することは今の仕事よりも少ないかもしれないですね。
でも、なんでも言葉の通り作ればいいわけではなくて。

例えば、美容院に行ったときに、「こうしたい」って伝えたあと、最後に「こんな感じでどうですか」とか言われるじゃないですか。

そのときに、「ちょっとイメージと違うんだけど…でもなんか言いづらいな…」と思って「大丈夫です」って言ってしまうことってないですかね。

◆さいとう
ありますあります!

◆菊地

そういう、「なんか違うけど、うまく伝わらないな」っていう美容院って、次回からは足が遠のくと思うんです。

この(職人の)仕事でも、言語化されない違和感をくみ取ることがすごく大事だと思うんです。

イメージを変えてもらうのではなくて、イメージの詳細をくみ取るような・・・

それが出来ないと、次からは依頼が来なくなっちゃうのではないかと思っています。

絶対駄目なのは、「ここを少し修正してほしい」と伝えられたときにちょっと嫌そうな態度になる人とか。

まあ、それは確実にNGになると思うんで、そんな職人はさすがにいないとは思うんですけど。

でも、職人って結構そういうイメージないですかね?

作ったものに対して何か言ったら、「俺の作ったものに文句あるのか!」みたいな感じの(笑)

◆さいとう
確かに、ちょっと頑固そうなイメージはありますね!

◆菊地
それはさすがに、絶対駄目なんですけど…(笑)

あと、それと同じくらい駄目なのは、どこが駄目なのか気付けないことだと思います。

前職では、「○○っぽさ」みたいなのを深く研究して、自分にどういう雰囲気を求められるのかっていうのをちゃんとくみ取れるようにするっていう事にすごく力を入れていたので、そこは(今の仕事にも)生きているところかなと思います。

◆さいとう
求められているイメージを自分でくみ取って製品に反映させる…すごいなあ。

でも、フィギュアとジュエリーって業界的には全然違うと思うんですけど、どうしてジュエリーのお仕事をしようと思ったんですか?

◆菊地
もともとジュエリーの仕事をしたいと思っていました。

ただ、ジュエリー業界でも、いろいろな会社があると思うんですけど、

どっちかっていうと、ものづくりに対してこだわりたいというか、ただ作るんじゃなくて、何かしらのこだわりを持つというんですかね…。そういう希望があって。すみません、語彙力が無くて(笑)

◆おそめ
版権のルールに則ってつくるものづくりと、デザイナーの意図をくみ取って作るものづくりって大きく違うような気がするのですが・・・・

◆菊地
でも、何もないところから立体のものを作るってなったときは、フィギュアでもジュエリーでも同じようにいろいろな問題が起きてくるんですよね。

◆おそめ
そうなんですか?例えば?

◆菊地
フィギュアもそうだと思うんですけど、ジュエリーを一から作る時って、正面図、側面図とか描くわけじゃないですか。

それって、正面のものを側面にしたときに、そのイラストの通りにはならないんですよね。

上手くつながらなくて、ちょっとずれたりするんです。

思い通りにいかない部分をどうしたら上手く繋げられるか、いろいろ考えながらやらなきゃいけないんですけど

フィギュアもジュエリーもそういった面で、似たようなところがあると思います。

考えながら仕事するのが結構好きなので、そうなってくるとなかなかそういうことをやっている会社ってないんですよね。

◆おそめ
それに携われる会社が、たまたま前職とジュエリー業界だったって感じなんですか?

◆菊地
それができそうなのが最初はフィギュアだったんです。本当にあまりなくて。

何社かジュエリーの会社も検討していたんですけど、業務内容的に自分がやりたいものではなかったので当時は断念しました。

◆おそめ
専門の職業って、結局細分化して分業してたりしますもんね。

◆菊地
そうです。うちの会社(工房)では、私がこだわりたいと思っていた部分についての業務を行うことができますし、私がこだわって仕事をすることが「会社が売りにしているモノづくりに対するこだわりや品質」につながるので、やりがいを感じます。

意外とそういうところは少ないのかなという気はします。

◆さいとう
菊地さんが求めている社風だったんですね。

◆菊地
はい。自分的には、こだわりを持ち、ものづくりとして考えながら仕事をしたいなというのがあったので、取りあえずフィギュアに行った感じです。

でも、フィギュアもワックスで作るので、それをキャストすればジュエリーにもなるので、結局同じ技法なんですよ。

◆さいとう
そうか、素材が違うだけですね!

▲リングの【ワックスツリー】の状態。これをもとにジュエリーが作られていきます。

▲鋳造(キャスト)後の状態。オレフィーチェのどの商品かお分かりになる方も多いのではないでしょうか?

ジュエリー製作の流れについて、詳しく知りたい方はこちら

~~~

◆菊地
基本はほぼ同じなので、一応そういうことも考えてフィギュア業界に入りました。
応用の効く経験があれば、もしかしたらジュエリー業界への転職にも活かせるかなと思って。

◆さいとう
もともとジュエリーが好きというよりかは、自分のやりたいことにジュエリーがはまったという感じでしょうか?

◆菊地
はい。一応ジュエリー自体も好きだったんですけど。

◆さいとう
お好きなんですね!

◆菊地
宝飾品が好きというか、宝石とかが小さいときから好きで。

小学校くらいだったかな、歩いてたら水晶を拾ったんですよ。

◆おそめ
歩いてたら水晶を拾うんですか?(驚)

◆菊地
キランと光って、うわあって走って行ったら水晶が落ちてて。それから石が好きになって。

カラスみたいに光り物を集めたり(笑)

◆さいとう
では、好きな宝石は?

◆菊地
もう絶対ダイヤモンド。

◆さいとう
絶対ダイヤモンド!私もです!

◆おそめ
(さいとう、喰い気味だなぁ笑)

そのこころは?

◆菊地
留めるときに割れづらい。

◆さいとう
そこは職人さん目線なんですね!(笑)

◆菊地

ダイヤってカットが一定なので。

色石とかはちょっと下に長かったりすると、いろいろ調整が必要なんですが、ダイヤはそういう心配がないので、好きです。

きれいですし。

◆おそめ
きれいですしね。きっちりしてますしね。検品をしてても思います。

ちなみになんですけど、原型師さんとか職人さんのやりがいって何だと思いますか?

◆菊地
やりがいは…そうですね。

「これはちょっと難しい」っていうのが、自分の想像した通りに仕上がって、手に取ったお客さんに『すごい』って言ってもらえるのが一番うれしいです。これが、やりがいだと思います。

◆さいとう
自分で作ったものをたまに見に来てくださったりするんですか?

◆菊地
見に行きます。

どんな風に並べられていて、どんなふうに見えてのかなっていうのは、自分でも見ておかないと駄目だなと思っていて、表参道店に見に行ったりします。

◆さいとう
並べられ方まで!ジュエリーがより素敵に見えるように、表参道店のディスプレイ頑張ります!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください