動物からのSOSを聞く。人と動物が楽しく暮らせる社会を目指して。

コロナ禍での戦い

(ちばくん)コロナ禍でどのような影響がありましたか?

ー特に保護団体に影響が大きかったと思います。先ほど少し出てきましたが、団体さんのほとんどは小さいところが多く、そしてボランティアさんでなりたっているんです。

それこそ自分の仕事の合間を縫って保護活動をされていたり、自宅で保護していたり…。

本来であれば、保護して、譲渡会などで新しい家族を探し送り出すのが一通りの流れなのですが、コロナの影響で譲渡会が一切できない状態になってしまったんです。

(はらだ)譲渡会が一切なくなってしまう、というのはかなりの打撃ですね…。

ーそうなると、レスキューを必要としている犬や猫はいるけれど、すでに保護した子たちが里親のところに行くことも出来ないので、流れが滞ってしまっていました。

ですが、やはり皆さんお優しいので、本当は1匹しかレスキューする余裕がないけれどこの期間は2匹預かります、といった感じで、何とかして保護しようとしてくれていたのですが、もうほとんどパンク寸前の状態でギリギリを保っている…というような状況でした。

(はらだ)想像していたよりも状況はギリギリなんですね。そんな中でもやはり皆さん救いたいという想いのもと、限界まで動いてくださっているなんて…。本当に尊敬します。

 

ーそうなんです…。

そんな中、先駆的な団体さんがいち早くオンライン譲渡会をスタートしたんです。実際にオンライン譲渡会をやってみてどうだったか、どのように行ったかなどヒアリングをさせていただいて、他の団体さんの参考となるように情報の共有を行いました。

普段それぞれの団体さんは団体同士での情報共有はあまりしていないので、アニマル・ドネーションがハブの機関としての役割を果たすことで、今ではいくつかの団体がオンライン譲渡会を開催するようになりました。

担当リサーチャーを通じて、現場の様子がリアルタイムで伝わってきますので、今何を必要としているのか。どう動くのが良いのか、ということが見極めやすくなります。団体さんとのつながりを強く持つというところを特に重視して動いています。

ーまた、今年立ち上げた「多頭飼育崩壊」の緊急支援基金を担当しているのですが、タイミングもあるとは思うのですが緊急事態宣言が明けてから、何件かレスキューの報告が上がってきました。

(ちばくん)多頭飼育崩壊…。しばしばニュースで取り上げられることもありますね。

ー多頭飼育崩壊って、実は誰にでも起こり得ることなんですよ。

(ちばくん)えっ!そうなんですか?

ー例えば猫をオス・メスで飼っていて、ただ不妊去勢手術をするのを先延ばしにしてしまったとか、しなかったとか、始まりはそれだけなんです。

でも、たった一度、それだけでもどんどん大きなことになっていってしまいます。

特に猫は繁殖のペースが速いので、最初は2匹だったのが子供が生まれて6匹に、そしてその子供がまた子供を産んで…とあっという間に30匹、50匹と増えていってしまうんです。

(ちばくん)想像以上のペースでした…。時間が経てば経つほど、どんどん収拾がつかなくなっていってしまいますね。

ーそうなんです。あまりにも頭数が多い場合は、一つの団体だけでは対応できないので他団体も協力することがあります。行政が指導に入ることもありますね。

(はらだ)一つの団体さんだけではなく、他団体や行政とも連携することがあるんですね。それはなぜですか?

ー捨てられた動物を保護するのとは違って飼い主さんがいますので、その方との交渉などを行う必要があるのです。

多頭飼育崩壊は犬猫だけを救うわけではなく、飼い主も救うことが大切になってきますから。

ー私は普段は、WEB関連のサポートがメインなので、団体さんと直接やりとりをすることは少ないのですが、この緊急支援基金の担当になって実際に多頭飼育のレスキューを行った団体さんのレポートを読み、添付された写真を見ると、ぐっと胸にくるものがありますね。

救うことが出来て、本当に良かった。

団体さんからも寄付金のおかげでレスキューに入れました、という報告があるとやっていて良かった、ととてもやりがいを感じますね。

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