ダイヤモンドの「テリ」

ダイヤモンドの「テリ」ってなんですか?
って、
ときどきスタッフから聞かれます

 

お客様からも
「テリのいいダイヤをセットしてください」
っていうオーダーも、
ときど〜き、あるそうです

 

わたしたちは、
ダイヤモンドに限らず
石の取引をする人たちは、
「テリ」という言葉を使います

 

どういう意味かというと
「テリがいい」=「光る」

 

そういう意味に用います

 

むかしから使われている言葉ですが
もともとはダイヤモンドにはあまり使われず、
多くはルビーとか、サファイヤとか
に用いられることが多いと思います

 

たしかに、ダイヤにも使いますが
わたしたちが使うグレードには
あまり関係ありません

 

もうムンバイでの仕入れの段階で、

 

テリの悪い石、すなわち

 

カットが悪い石
色のよくない石
キズが多い石
原石がよくない石

 

などを、除外して
しっかり光る石を仕入れて来ているからです

 

*こういう悪い石をはじく作業を「リジェクション」といいます。
ロットによりますが、良いロットで5〜10%、
悪いロットだと30〜40%です。
どんなロットでも最初からパーフェクトということはなく、必ずこの
リジェクションは必要です

 

当社の場合、
というかわたしの好み、姿勢ですが

 

SIグレードはあたりまえで
カットと原石にこだわって
ムンバイでの取引先を選びますし

 

カットをそろえることを=
光ることを
値段よりも優先します

 

「テリ」という用語は
SIグレードよりも、もっと下、
価格優先のダイヤには用います

 

一般的なジュエリーの場合
ダイヤモンドの品質をお客様と約束しません

 

価格優先、でダイヤを選ぶ場合は
どこかしら品質を犠牲にします

 

そういう場合よく使われるダイヤモンドは、
グレードなら「I1〜I2」(アイワン〜アイツー)で
Oreficeよりだいたい2〜5ランク下
(4Cのグレードではなく、ロットのグレードです)

 

もしくは色をブラウン系でごまかして
値段を3〜4割落としたモノを使用します

 

こういう値段優先のダイヤモンドを仕入れる場合は
色か
キズか
カットか
原石の質か

 

どれか、または複数を
妥協しなければなりません
具体的には

 

「色は甘いけどテリがいい」ロット
「キズは多めだけれどカットがいい」ロット
「原石はボケてるけどキズが少なめ」のロット

 

などです

 

こういう時に、「テリ」という言葉を使います

 

「テリ優先でフェイスアップでセレクション」
=ルーペでキズなどを細かく見ずに、
裸眼で見て光るモノを優先して選ぶ

 

などです

 

Oreficeの使うダイヤモンドの品質の場合
テリの良し悪しはもう関係ない状態ですから、
「テリの良いダイヤ」を選んでセットする、こと自体
あまり意味はありません
というか
そういう仕入れをしてきてるんです

 

ここでちょっと、
本来の「テリ」の説明からは外れますが

 

ダイヤモンドと日常的に接している人
そういう人が好むダイヤモンドの説明をします

 

ダイヤモンドを選ぶ仕事は、「アソーター」といって
ジュエリーにセットするダイヤを
一つ一つ、確認しています

 

工房には3人従事していて
ダイヤモンド鑑定士の資格を持っています

 

この仕事をしている人が好むダイヤモンドって
あるんです

 

どういう傾向の石か、というと
もちろんよく光る石、ですが

 

「ナッツ系」のダイヤモンドを好むことが
多いんです

 

「ナッツ」についてのご説明は
いろいろダイヤ

 

わたしもナッツ系が好きです
自分で買うならナッツ

 

ムンバイでも
ナッツ系のロットは値段が高いんです

 

カーボンが多ければ別ですが
スポットでほとんど分からないような
カーボンがすこ〜しだけ混じったダイヤモンド
こういうロットがあるんです

 

くろうと好みですから
どうしても選びたくなるからです

 

インド人によるとナッツは硬いそうです
硬い、ということは
透明度が高くて
光の透過率が高そうです

 

硬いのでカット面もキレイだし
エッジも甘くなくて
ファセットがキレイ

 

だから、ギラッとよく光る

 

でも、カーボン系の石ですから
一般的なお客様は
キライます

 

だから、実際には避けます

 

よく自分でセレクションしていても
悩むのは「ナッツ」

 

色もよく
筋目も通っていて
よく光る

 

キレイだから選びたくなります

 

でも
黒いカーボンがポツンとある

 

実際ジュエリーにセットすると
ふつうのダイヤよりもキレイです

 

でもルーペで見れば黒い点がある

 

実際は「SI」で、基準では合格でも
しろうと目にも、ルーペで見ればわかる

 

ダイヤモンドを見慣れない人には
キズやカットの良し悪しはわからなくても
「カーボン」の有無はわかるものです

 

だから、実際はキレイでも選びません

 

もったいないですが・・・

 

いつも一瞬手を止めて、悩みますが
「理解されないよなぁ〜」
って、リジェクションしてしまいます

 

「テリ」とは
比較優位を指す言葉です

 

品質の比較的劣るロットの中から
いいものを選ぶ時に使う言葉です

 

「テリ」のいい石は
あるレベルより上の石なら

 

「テリ」はよくて当たり前

 

あんまり気にしなくてもいいと思います

 

ありがとうございました

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