ついに、今年もやってきました
クリスマス
わたしたち、ジュエリーメーカーのクリスマスは
12月じゃないんです
9月スタートなんです
おそろしいくらいの量のクリスマス・オーダーが
お盆前後から入り始めます
Oreficeもクリスマス企画、
あります
今年は「ローズ・カット」の
新型とクリスマス限定品を出す予定です
ローズカットってこういうダイヤです
ローズカット
こういうクラシックなイメージのダイヤモンドなんですが
わりと人気があります
とくにリピーターさんのなかには
お好きな方がいらっしゃいます
こんな感じのリングも
作る予定です
このローズカットもムンバイで仕入れます
最近のブローカーの中には
こういう特殊なものを専門にする会社があって
半年ぐらい前に、
ローズカット専門の会社を見つけました
ふつうのローズカットだと
薄っぺらくて光らない、
くもってる原石
そういう石がおおい
そもそも、ローズカットって
原石が
ふつうのラウンド・ブリリアントカットには適さないので、
しかたなく、
ローズカット、になっている
そんな雰囲気の石が多いんですが
この専門の会社の石は
きれいなんです
カットもちゃんと山になっていて
カット面がそろってる
原石もふつうのラウンドカットに使うような、
くもってない素材です
きれいなんです
今度の製品もキレイになると思います
以前も顧客企業様に頼まれて
「ブラウンダイヤ」探したことがあります
ふつうのブラウンならカンタンですが
このときのオーダーは
「VS、エクセレントカット」の0.1ct
探しまくりました
結局、「ブラウン」専門の会社にたどり着いて
ようやく見つかった
みつけてみたら意外と安くて
二度安心
最近は、以前にはなかった
「マイナス2」(0.008ct以下)専門とかも
できました
ほかにも
カラーダイヤ専門、とか
ファンシー・カット専門、
バゲットダイヤ専門、などなど
かなり専門化してきていて
キレイなものを仕入れやすくなりました
ローズ・カット以外でも
いろいろなジュエリーをご紹介できると
うれしいです
反対に
こういうダイヤをご存知ですか?
上のローズカットの写真と比べると
ちょ〜っと、色が茶色っぽいのがわかりますか?
これは
Top Light Brown
と呼ばれているダイヤモンドです
(通称TLB、ティーエルビー)
おもしろいのは
このTLB、
裸石の時は茶色がわかるのですが
なぜか、製品にセットすると
色が飛んでしまってわからなくなります
この写真でも
光っているとわかりにくいですよね
でもこのテリをさえぎると・・・
日本のディーラーは
このTLBを仕入れる人が多いんです
とくに甲府のメーカーはこれを使うことが
とても多いからです
とくに安い製品にはこのTLBが使われます
なぜかというと
同じグレードの「Gカラー」、
いわゆる「ホワイト」に比べて
値段が4割以上安いからです
ふつうの問屋さんやショップさんは
このTLBがわからない
でも見分けるのはカンタンですよ
この写真では、
厚手のビニール袋がテリを消して
石本来の色を見せていますが
製品になっていても
クリアーファイル
これを通して見れば、
テリを消して、石の地色がわかります
このTLBを使ったジュエリーでも
新品のときは光ってキレイなんです
でも、しばらくして
汚れや手のアブラがついてくると
クリアーファイルとおなじ役割をして
茶色がわかるようになってしまいます
ダイヤ価格は
ジュエリーの原価に大きく影響します
だから、安いものはこれが使われるんです
OreficeではTLBは使いません
クリアーファイル、かざしてみて
チェックしてみてくださいね
こういう、
値段を下げるために使われるダイヤ、
いろいろほかにもあるんですが
おもしろいことに
国によってちがうことがあります
アメリカは「Natts」を使います
「ナッツ」と読みます
このナッツ、
色は白いんですが、
黒い「カーボン」がまだらに入ったダイヤです
ダイヤは純粋炭素ですが
そのなりそこないが不純物のように混じってるんです
なぜかナッツは硬くて、透明度が高く
テリがいいことが多い
だから「カーボンがわかりにくいから」
だそうです
おおざっぱなアメリカ人には
むいているのかも
でも日本のマーケットでは、
このナッツは敬遠されます
中国や中東向けは、TLC
Top Light Colorを使います
Colorは「黄色」の意味です
金色は黄色を隠します
22金や24金の製品が多いからでしょう
お国柄が出ていて
おもしろいでしょう?
ほかにも割安ダイヤはあります
またの機会にご紹介しますね
ありがとうございました